Windows 10 から実装された「高速スタートアップ」機能。Windows 11 でも引き続き高速スタートアップは標準搭載されています。
名前から想像すると、とても有用な機能のように感じます。
実際、Microsoft 推奨と記載されてはありますが、使い方によってはPCに不具合が起こることがあります。
今回は「Widnows 10 / 11 高速スタートアップとは?メリット・デメリットと無効にする方法」を紹介します。
高速スタートアップとは
高速スタートアップとは、パソコンの次回起動を速くするために、シャットダウン時にメモリや CPU に一時データの状態を保存しておく機能です。
次回起動時には保存しておいた状態を呼び出して、パソコンの起動を簡略化します。
キタムラ
高速スタートアップは一見するとパソコンの次回起動が速くなるので、とても良い機能に思えますが、多くの一般ユーザーにとってはデメリットの方が大きいかもしれません。
高速スタートアップのメリット
高速スタートアップを有効にしている場合のメリット。
- パソコンの起動が少しだけ速くなる
これだけです。
高速スタートアップのデメリット
高速スタートアップを使っていると、デバイスドライバーの状態が完全にリセットされないため、接続している周辺機器の動作が不安定になることがあります。
- パソコンの起動は高速になるのだが、逆にシャットダウンが遅くなる(シャットダウン時に一時的なデータを hiberfil.sys ファイルに書き込むため)。
- 高速スタートアップをオンにしていると、古い規格の周辺機器が認識できないトラブルが出ることがある。その度 USB ケーブルを挿し直して再認識させました。
- シャットダウンした後で、外付けHDDやUSBメモリを PC から取り外して、再度利用する時、シャットダウン前の作業内容が保存したにもかかわらず保存されていないことになる現象が起こることがありました。その場合、当然作業はやり直し。
- シャットダウンしたあとに、外付けHDDやUSBメモリを取り外して、再度利用すると、一部データが消滅していることがありました。データの復元は復元ソフト次第。
- Windows のアップデートが正常に行われないことがある(次回パソコン起動時したらブルー画面の修復または再起動が表示された)。
これはあくまでも、ぼくが実際に高速スタートアップをオンにしたままで遭遇したトラブルなので、他にもトラブルはあるかもしれません。
高速スタートアップ機能を利用しても、ほんの少しだけ起動が早くなるだけです。昨今のパソコンはほとんど SSD を搭載していて、もともと起動が速い状態なので、不安定を引き起こす高速スタートアップを利用する必要はありません。
高速スタートアップを無効にする方法
高速スタートアップはパソコン購入時や初期化後は必ずオンなっています。
個人的には、PCやデータの保安上、高速スタートアップは無効にするのをお薦めします。
高速スタートアップを無効にするには、コントロールパネルを使います。コントロールパネルの出し方は以下の別記事を参照してください。
以下、高速スタートアップを無効にする手順です。
- まずコントロールパネルを開き「システムとセキュリティ」を選択します。
- 「電源オプション」を選択します。
- サイドメニューの「電源ボタンの動作を選択する」を選択します。
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックすると、下のシャットダウン設定の項目が選択できるようになります。
- 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックをはずして「変更の保存」を選択します。
- これで高速スタートアップが無効になりました。
高速スタートアップは、Windows OS をバージョンアップすると(年数回ある大型アップデート)有効に戻されてしまうことが稀にあります。
バージョンアップしたら必ず確認して有効になっていれば再度停止させてくださいね。
高速スタートアップ無効手順の動画を用意しました
本記事と同じ内容の動画版も用意しました。
手順を動画で確認したいという読者さんは、以下の動画をご視聴ください。
あとがき
どう考えてもデメリットの方が多いと感じる高速スタートアップ。
前述しましたが、昨今のパソコンはほとんど SSD を搭載していて、もともと起動が速い状態なので、不安定を引き起こす高速スタートアップを利用する必要はありません。
高速スタートアップが必要だとすれば、起動速度の遅い HDD を利用している場合ですね。
SSD と HDD の起動速度の差は以下の記事で詳しく紹介しています。
今回は「Widnows 10 / 11 高速スタートアップを無効にする方法」をお送りしました。
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