16歳の時に普通自動二輪免許を取得して以来、何台かのバイクを乗り継いで、最近になって、「スーパーカブ 110(JA44)」を購入しました。カブは人生初です。
スーパーカブは、自動遠心クラッチ + ロータリー式のシフトギアチェンジということで、もちろん扱うのは初めてです。
過去10年間ほどクラッチ車には乗っていた経験があるので、「クラッチが無いギア車なんて余裕だぜ」…なんて調子に乗っていたら、納車初日にやらかしちゃいました。
50km/h で走行中に、少し先の前方が赤信号だったので、ブレーキをかける前に 4速から 3速へ何も考えずにシフトダウンしたところ、エンジンブレーキが思い切りかかり、車体がものすごい勢いで前後にゆさぶられました・・・
多分、10年ぶりぐらいで味わった「シフトダウンの衝撃」でした(笑)
キタムラ
嗚呼、クラッチが無いとはいえカブもギア車だから、スピードが出ている時にシフトダウンする時にはブリッピングしないといけないのか!? そうなのかっ!!?
今回は「スーパーカブの減速!シフトダウンにはやっぱりブリッピングが必要だった。カブをスムーズに乗るために必要なブリッピング」についてお送りします。
ブリッピングシフトダウンとは
ブリッピングシフトダウンとは・・・
現在出ている速度(エンジン回転数)が、低速のシフトギアに見合わない速度であった場合、その状態でシフトダウンしてしまうと、急激なエンジンブレーキが発生して、車体が前後に激しく揺さぶられる衝撃が発生します。その衝撃を起こさないようにシフトダウンするテクニックが「ブリッピング」です。
ブリッピングシフトダウン・・・ぼくは、17歳の時に先輩に教えてもらって四苦八苦しながら練習したことを覚えています。
まさか、スーパーカブでもそのブリッピングが必要だったとは・・・カブはハンドルクラッチが無いから、ただシフトダウンするだけで大丈夫だと勝手に都合よくそう考えていたのです・・・本当に浅はかでした。
まあ、カブ初心者だし仕方なしっ!
現在出ている速度が、低速のギアに見合っている速度であれば、シフトダウンをしても衝撃はほとんどないので、ブリッピングは必要ないということでもあります。
スーパーカブでブリッピングシフトダウンする手順
カブにハンドルクラッチは無いが「繋ぐ / 切る」はちゃんとできる
スーパーカブには前述したとおり、ハンドルクラッチが存在しない、自動遠心クラッチによるロータリー式シフトギアチェンジです。
しかし、クラッチを「繋ぐ / 切る」の動作はちゃんと存在していて、シフトペダルを踏み込んでいる間はクラッチが切れた状態になります。
調べてみると、この特性を利用するとブリッピングシフトダウンができるようなのです。
実際に試してみたところ、ばっちりブリッピングシフトダウンを行うことができて、一時停止、上り坂の手前などでスムーズにシフトダウンできるようになりました。
スーパーカブでブリッピングシフトダウンする手順
アクセルを戻してシフトペダルのダウンを踏んでシフトダウンしますが、まだかかとは上げずにペダルを踏みっぱなしにしておき、クラッチが切れている状態にしておきます。- シフトダウンペダルを踏みっぱなしの状態で、アクセルを少し回して煽ります(空ぶかし)。
- アクセルを煽った状態から戻す一瞬のタイミングで、シフトダウンペダルからかかとを離します。ここでやっと1速下のギアとしてはじめてクラッチが繋がります。
- 足を離したら即座にアクセルを回して走行を継続します。
この「1」~「4」までの動作を2~3秒で迅速に行えるようになると、シフトダウン時の衝撃がほとんど無いスムーズなシフトダウンを行うことができます。
ブリッピングシフトダウンを行うことのメリット
- シフトダウン時の衝撃を大幅に緩和できる
- エンジンブレーキを上手に活用できるようになる
- ブレーキシューの減りを緩和できる(はず)
- 力のあるギアを選択できるので、坂をスムーズに登れる
- 登り下りの頻発する道での加速・減速の調整が容易
- 峠などのクネクネカーブもエンジンブレーキと併用でスムーズに曲がれる
- 青信号時の左折などでスムーズに曲がるための減速が必要なとき
などなど・・・ほかにもあるかもしれませんが、ブリッピングシフトダウンのメリットをとりあえず思いついただけ挙げてみました。
ブリッピングをよく使うシーンは「登り坂・下り坂」
特にブリッピングを使うのは「登り坂と下り坂」でしょうか。
登り坂では、4速・3速・2速を道の傾斜に合わせてちゃんと登れるようにブリッピングを使ってスピード & パワーを調整します。
登り坂はある程度の速度(回転数)がないと速いギアで登れないので、パワーが足りないと思ったら回転数が落ちる前にシフトダウンします。
その際、スムーズにシフトダウンするために「ブリッピング」が必要になります。
回転数を維持してシフトダウンする場合、普通にシフトダウンしてしまえば、前後に激しく揺れる衝撃が起こります。ブリッピングを行うことでその衝撃を無くしてスムーズにシフトダウンすることができます。
エンジンブレーキをより効かせて下り坂を走りたいときにもよく利用します。ぼくの場合、4速から3速へブリッピングを使ってシフトダウンすることが多いでしょうか。
久しぶりのギア車。カブに乗るようになって、ブリッピングシフトダウンは、ギア車に乗るなら必要不可欠なテクニックだとあらためて思った次第です。
あとがき
まさかスーパーカブでも「ブリッピングシフトダウン」が出来るなんて思ってなかったので、お陰様でカブに乗るのが毎日楽しいですっ!!
バイク運転歴はそれなりに長いですが、カブに関しては初心者なので、どんどん乗って、早くカブちゃんを上手く乗ってあげられるようになりたいものです。
というわけで、今回は『スーパーカブのシフトダウンをスムーズに行える「ブリッピングシフトダウン」』についてお送りしました。