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Windows PC の電源を落とすとき「スリープ」と「シャットダウン」の違いは?
Windows 11 の電源操作には、「スリープ」「シャットダウン」「再起動」の 3 つの選択肢があります。
「再起動」は、一度パソコンの電源を切った後に、再び電源を入れ直す操作であり、その名称のとおり分かりやすいものです。
一方、「スリープ」と「シャットダウン」は、どちらもパソコンの動作を停止させる操作ですが、それぞれ異なる特徴があります。
今回は、Windows 11 における「スリープ」と「シャットダウン」の違いについて紹介します。
Windows 11 スリープとシャットダウンの違いをわかりやすく解説します
「スリープ」と「シャットダウン」の違いは?
スリープとシャットダウンの違いは、パソコンの作業状態や動作状態をどのように維持するかに違いがあります。
スリープの効果
「スリープ」は、作業中の状態を保持したまま、パソコンを省電力モードに切り替えて待機させる機能です。
そのため、次に電源を入れた際に、素早く元の画面に戻ることができます。
スリープ状態の間は、わずかに電力を消費し続けるため、バッテリー駆動のパソコンでは、徐々に電力が減少していきます。
バッテリーを搭載していないデスクトップパソコンの場合は、待機電力を消費し続けることになります。
また、スリープ状態のままバッテリーの残量がなくなった場合(デスクトップパソコンでは電源プラグを抜いた場合)、保存していないデータが失われる可能性があるため、注意が必要です。
ただし、一部のパソコンでは、一定時間が経過すると、作業状態をそのまま内蔵ストレージ(SSD や HDD)に保存し、電源を完全に切る「休止状態」へ移行する仕組みになっていることがあります。これは、データ損失のリスクを防ぐための機能です。
初期設定では、スリープ状態が 180 分続くと、自動的に「休止状態」へ移行するようになっています。この時間は、設定により変更することが可能です。
サポートさん
スリープとは、PC の作業状態を保持したまま、待機電力で維持する機能です。スリープ中にバッテリーが切れてしまうと、作業中のデータが失われる可能性が高いため、注意が必要です。
また、スリープ状態が長時間続くと、自動的に「休止状態」へ移行するよう設定されている場合があります。
基本的に、スリープ状態は短時間のうちに再び PC を使用する場合に利用するとよいでしょう。
シャットダウンの効果
「シャットダウン」は、すべての作業を終了し、Windows の動作状態のみを内部ストレージ(SSD や HDD)に記録したうえで、パソコンの電源を完全に切る機能です。
次回パソコンの電源を入れた際、Windows の起動が一から始まっているように見えますが、実際には、シャットダウン時に記録されたデータを読み込むことで、起動時間を短縮しています。
シャットダウンは「パソコンの電源を完全に切る」ため、バッテリーの電力を消費しません。長時間パソコンを使用しない場合は、シャットダウンを実行するとよいでしょう。
また、SSD の交換など、パソコン内部の部品を交換する際は、通常のシャットダウンではなく、「スーパーシャットダウン」を行う必要があります。
通常のシャットダウンでは、一時的なデータが SSD や HDD に保存されますが、スーパーシャットダウンでは、それらのデータを一切保存せず、「完全なシャットダウン」を行います。そのため、システムの破損を防ぎ、安全に部品を交換することができます。
スーパーシャットダウンを実行するには、「Shift キーを押しながらシャットダウン」を選択します。
サポートさん
シャットダウンとは、パソコンの電源を完全に切る機能です。スリープとは異なり、電力を消費しないため、長時間パソコンを使用しない場合に実行するとよいでしょう。
例えば、「翌日までパソコンを使用しない場合」や「長期間パソコンを保管する場合」は、シャットダウンを実行するとよいでしょう。
シャットダウンを行う際は、必ず作業中のデータを保存してから実行してください。
「スリープ」と「シャットダウン」の違い(特徴)まとめ
- シャットダウンよりも PC 復帰(起動)が速い
- スリープ状態のときにはバッテリーの電力を消費する
- 作業中のデータをそのままにできる
- バッテリーの残量が無くなると、作業中のデータを失う可能性が高い
- 一部の PC は、一定の時間が経過すると休止状態に移行する仕様になっている
- 短時間で PC を再使用するときに利用するのがおすすめ
- スリープよりも PC 復帰(起動)が遅い
- 完全に電源を切るのでバッテリーの電力を消費しない
- 作業中のデータは保持しないので、実行までに保存しておく
- 長時間 PC を利用しない場合に実行するのがおすすめ