パソコンの価格も下がり高性能化も進み、写真の編集、ウェブサイト作成や紙媒体のデザイン等々の色を使う作業に対しての敷居も低くなりました。
そして、最近のパソコンではマルチディスプレイにすることも簡単になり、特にモニターが2つのデュアルディスプレイ環境にしているユーザーさんはかなり多いのではないでしょうか?
ぼく自身のパソコン環境も、3画面(トリプルディスプレイ)編成にして日々快適に作業しています。やっぱりモニターは複数あると作業効率が良いです。
しかし、複数モニター環境には必ず解消しなければいけない重要問題があるのです。
それは、「モニターの色には個体差があって、たとえ新品で同じモニターを揃えたとしても色味に多少のバラ付きがある」こと。
違う種類のモニター同士の組み合わせなら色のバラつきはかなり顕著です。
各モニターごとで色味が異なってしまうのは、写真編集やデザイン作業を行う上でかなりのマイナス要因となります。
左右のモニターで色がぜんぜん違うのですから・・・。
無謀なユーザー
自分でモニターについているコントロールボタンから色味を調整して合わせるから大丈夫っ!!
・・・はっきり言ってそれは無理。人間にそんな緻密な調整は絶対無理でしょ。
そこで、モニターの個体差による色の違いを無くして、きっちりカラーマネジメントして色を揃えてくれる「キャリブレーションツール」という便利な道具を使うわけです!
今回は「PCで複数モニターを利用するなら色を揃えるキャリブレーションツールは必須!ディスプレイのカラーマネジメントは重要です」をお送りします。
モニターには個体差があってそれぞれ色味が異なる
パソコンのモニターは、個体差があって、全く同じ新品モニターだとしても色に多少の差異があります。これがメーカーや型番の違うモニターであれば色のバラつき(色ズレ)は結構すごいです。
例えば、2画面モニター運用の場合、左と右で同じウェブページを開いているのに、左右モニターで色味が異なるウェブページが表示されるという不具合が発生するわけです。
それを回避するために、モニターの色を調整するカラーマネジメント「キャリブレーション」を行って複数モニター同士の色を揃える必要があるのです。
上図のようにキャリブレーションを行うことで、2画面であれば左右のモニター同士のカラーバランスが同じになって、色に違和感のない正確な作業ができるようになります。
パソコンを複数モニターで運用する場合…特にクリエイティブな作業には「キャリブレーション」をしっかり行っておくことが重要です。
キャリブレーションとは
キャリブレーションを日本語にすると「較正(こうせい)」です。
較正とは「正しく調整する」ことで「モニターキャリブレーション」=「モニター表示を正確に調整する」という意味合いになるでしょうか。
そして、以下で紹介する “簡単に正確なキャリブレーションを行ってくれる道具” を「キャリブレーションツール」と言います。
モニターの色を簡単に揃えられるキャリブレーションツール
ぼくが使っているキャリブレーションツール
ぼくが使っているのは、この「X-Rite ColorMunki Smile」です。
専用のソフトウェアをインストールして、このようにツールをモニターの所定の場所に合わせます。色やコントラストが適切になるように自動で調整してくれます。
いくつかの発色テストがモニターに表示され、それをツールが読み取って色味を調整していきます。
ぼくの利用している「X-Rite ColorMunki Smile」の場合は、ひとつのモニターにつき10分くらいの調整時間がかかります。
ぼくの環境はトリプルディスプレイ(3画面)なので、同じ発色テストを3回繰り返したのちに、3つのモニターは同じ色味となります。
3つ全てのモニターが同じカラーバランスで統一されているので、安心して複数モニターで写真編集やホームページ制作を行うことができています。
安価なモニターでも、キャリブレーションを行うとそこそこ美しい色合いになってくれるので本当に重宝します。
キャリブレーションツールは、ひとつ持っておけば他の複数台のパソコンでも使用できるので大変便利なのです。
お手頃価格で売れ筋なキャリブレーションツール
ぼくの使っている「X-Rite ColorMunki Smile」は、もう旧式なので、売れ筋なキャリブレーションツールをいくつか紹介します。
キャリブレーションツールの便利な小技があります。
発色がいまいちで安価な Windows ノートパソコンに対してキャリブレーションツールを使うと、そこそこまともな色味になってくれるので驚きます。
あとがき
例えば、Macbook Pro に外部モニターを接続して2画面運用する場合、キャリブレーションツールで較正を行うことによって、安いモニターでもわりと Macbook の美しい色味に近い発色にすることができます。
Windows は様々なメーカーが群雄割拠しているので、色ずれ度がいちいち半端ないですから・・・キャリブレーションを行うことはもうガチです。
複数モニター同士の色が揃えば、色ずれによるストレスを回避できるし、何よりも正確な作業ができるようになるので、モニターキャリブレーションは重要です。
今回は「PCで複数モニターを利用するなら色を揃えるキャリブレーションツールは必須!ディスプレイのカラーマネジメントは重要です」をお送りしました。