これから新しい Microsoft Office を購入しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
Microsoft Office 製品は比較的高価なため、「できるだけ安く手に入れたい」と思うのは自然なことです。しかし、その結果「OEM 版 / VL 版」や「海賊版」を購入してしまうケースが少なくありません。
これらの製品には、ほぼ確実にデメリットが存在します。
本記事では、「中古の Office 製品を購入するのがおすすめできない3つの理由」について解説します。
今回は「中古の Office 製品を絶対に買ってはいけない3つの理由」を紹介します。
目次
理由1:正規の Office 製品は基本的に安くはなりません
マイクロソフトが提供する正規の Office 製品は、大幅な割引を行うことはありません。もし極端に安い商品を見つけた場合、それは「海賊版」や「違法品」の可能性が高いため、絶対に手を出さないようにしてください。
中古品であっても、比較的新しいものが異常に安く販売されている場合は、「海賊版」や「ライセンス違反品」である可能性が高いです。
十分に注意しましょう。
理由2:オークションサイトなどにあるのは ほぼ違法品
OEM 版 には気をつけよう
オークションやフリマサイトで、驚くほど安い Office 製品を見かけたことはありませんか?
確かに、この価格で Office が購入できるなら魅力的に思えるかもしれません。
しかし、これらは「OEM 版(Original Equipment Manufacturer)」と呼ばれるもので、本来は特定の PC にのみインストールして使用することが許可された Office 製品です。
仮に認証できたとしても、別の PC で使用することはライセンス違反となり、発覚すれば相応の処罰を受ける可能性があります。
実際に OEM 版のパッケージをよく見ると、「本製品のみの転売は禁止です。ネットオークションなどで転売したり、他のパソコンで使用することはライセンス違反です」と明確に記載されています。
「認証保証・正規品」などと謳われていても、これらは違反品であり、購入者・販売者の双方が規約違反を犯していることになります。
過去には、個人ではなく組織単位で大量の OEM 版を不正利用し、Microsoft に発覚して訴えられ、多額の損害賠償を支払ったケースもあります(たしか北海道で発生)。
安さに惹かれて OEM 版に手を出しそうになったときは、「あなたの PC はインターネットに接続されている」という事実を忘れないでください。Microsoft は不正使用を検知する技術を持っており、リスクを伴う行為であることを理解しましょう。
OEM 版とは、「Original Equipment Manufacturer(相手先ブランド製造)」の略称です。本来、Microsoft から正式に委託された業者のみが販売を許可されており、メーカー製 PC にプリインストールされる形で提供されます。そのため、特定の PC でしか利用できない厳格なルールが存在します。
VL 版にも気をつけよう
オークションやフリマサイトで、「Office Professional Plus」など、製品名の末尾に「Plus」と付いた超激安の Office 製品を見かけたことはありませんか?
これらは「VL 版(ボリュームライセンス版)」と呼ばれる Office 製品です。
VL 版とは?
「VL」とは「Volume License(ボリュームライセンス)」の略称で、主に法人や学校などの組織向けに販売される Office 製品です。これは、企業や教育機関が複数台の PC に Office を一括導入するために利用するもので、個人が単独で購入・使用できるものではありません。
これらの違法 VL 版は、おそらく倒産した企業などから流出したものと考えられます。
VL 版の特徴として、1つのライセンスコードで複数の PC に Office をインストールできる仕組みになっています。しかし、本来これは組織内で使用することを前提としており、個人へ譲渡することは規約違反となります。
違法 VL 版を購入するとどうなる?
例えば、あなたがフリマサイトで VL 版を購入し、自分の PC にインストールしたとします。本来ライセンス登録されるべき企業ではなく、個人のあなたの PC に登録された場合、Microsoft はどう対応するでしょうか?
答えは大変シンプル。Microsoft はそのライセンスを停止する可能性があります。
1つのライセンスが無効化されるだけで、そのライセンスを利用していたすべての VL 版が使用不可能になります。つまり、ある日突然 Office が使えなくなるというリスクを抱えることになるのです。
製品名の末尾に「Plus」が付いているボリュームライセンス版の Office は、個人での使用が認められておらず、購入しても最終的には損をするだけです。
絶対に手を出さないようにしましょう!
海賊版にも気をつけよう
オークションやフリマサイトで、驚くほど安い Office 製品を見たことはありませんか?
これらは不正ライセンス商品、いわゆる「海賊版」です。
残念ながら、Amazon や 楽天市場、Yahoo! ショッピングなどの大手 EC サイトでも出回っています。
海賊版の見分け方は簡単!
最大の特徴は、**「価格が異常に安い」**ことです。
また、海賊版には以下のようなリスクがあります。
- ライセンス認証ができない
- 認証できたとしても、ある日突然使えなくなる
- 再インストールすると認証できず、1回限りしか使えない
- 最悪の場合、Microsoft から調査が入る可能性も…
これらのリスクを考えれば、どんなに安くても手を出すべきではありません。
Windows 10 以降、海賊版はより厳しく規制
かつて Windows 7 の時代は、海賊版でも比較的普通に使えてしまっていました。
しかし、Windows 10 以降は不正ライセンスに対する規制が大幅に強化されています。(現在の Windows 7 もアップデートにより同様の規制が適用されています。)
実際、昨年の Windows 10 無償アップデートの際、海賊版を使っていたユーザーのライセンス認証が一斉に解除され、大きな混乱が起きました。
残念ながら、私の知人もその被害に遭ってしまいました…(合掌)。
違法ダウンロードされた海賊版を使うのも、絶対にやめましょう!
これらの違法ソフトは、特殊なツールを使ってライセンス認証を回避しますが、そのツール自体にウイルスやスパイウェアが仕込まれている可能性が非常に高いです。
結局、あとで泣きを見るのは自分自身です。
「安いから」と飛びつくのは危険!絶対に手を出さないようにしましょう!
これらの違法品を使うとどうなるのか?
OEM 版 / VL 版 / 海賊版 などの違法 Office を利用していると、ある日突然「製品のライセンス認証が取り消されました」 と表示され、Word や Excel などの機能がほとんど使えなくなることがあります。
特に早い場合、違法品の利用開始から 1 か月も経たずにライセンス認証が取り消される こともあるようです。インターネットに接続されているため、常にチェックされているのでしょう。
最終的にはお金の無駄になりますので、必ず正規のルートで購入してください。
理由3:中古はサポート期限が短い
正規版の Office 2021 の中古が仮に売っていたとします。価格は 15000円でした。現在一番新しい Office 2024 は同じ内容で34,000円です。
一見、Office 2021 の方が価格が安くお得なように感じますが、Office製品には「サポート期限」が設定されています。サポート期限が過ぎた製品は当然使えなくなります。
Office 2021 のサポート期限は「2026年10月」まで、それに比べて、Office 2024 のサポート期限は2025年2月現在では「2029年10月9日」です。
あと少ししか使えない Office 2021 に15,000円を支払うのと、それよりも断然長い期間つかえる Office 2024 どちらが得なのか・・・考えるまでもないですよね。
というわけで Office は正規版を必ず買いましょうね!
現在の Office はパッケージ(ディスク)では販売していない
現在の Office は、以前のように DVD などのディスク販売を行っていません。すべてインターネット上からダウンロードする仕様のため、ネット環境が必須です。
家電量販店で購入した Office も、実際に購入するのは認証コードが記載されたカードのみ であり、インストールにはインターネット接続が必要となります。
正規版の Office は Amazon が公式より若干安く買える
まず、Microsoft 公式の購入ページの価格を見て下さい。
例えば、一番右の「Office Personal 2024」は「34,480円」です。これは家電量販店も概ね同じ価格で販売しています。
しかし、Amazonからの正規版購入だと・・・
パッケージ版・ダウンロード版ともにこの価格で購入することができます。消費税分くらいは安くなっていますので大変おすすめですよ!!
因みにちゃんと正規版なので安心してください!
ぼくもここで購入しましたしね!! 以下証拠画像です(2016 ですが)
それでは以下に、ちょっとだけ安く正規版購入ができる商品ページを紹介して〆たいと思います。
- オンラインコード版=メールのみで完結
- カード版=郵送で認証コード記載のカードが届く
ただ、やはりネットショップで購入するのは不安。Microsoft 公式ページから購入する方が安心! という方は、ほんの些細な価格差なので公式から購入すると良いです。
Word・Excel・PowerPoint・Outlook が揃った Home 版
Word・Excel・PowerPoint に加えて OneNote が欲しいなら
毎年 年額を支払っても良い!とにかく Office を全部使いたい場合
番外編:WPS Office という互換ソフトを使う選択肢
キングソフト…聞いたことがある方もいるかもしれません。キングソフトといえば、Office 互換ソフトの老舗 であり、高い互換性を誇る「WPS Office」を提供しています。
価格が安く、それなりに使えるため、Office をライトに使う分には必要十分な性能 です。
では、WPS Office は本家の Microsoft Office にどの程度迫れるのか? 実際に試してレポートしてみましたので、興味がある方はぜひ以下の別記事をご覧ください。
以上、中古の Office は絶対に買ってはいけない! という内容でした!!