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【Windows 11】パソコンが重い・不安定? PC の不調を簡単に直す方法【DISM と SFC 修復機能の使い方】

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最近パソコンを使っていて、以下のように感じることはありませんか?

ユーザー

  • 最近パソコンの動作がやけに重い…
  • Windows アップデート以降、動作が不安定…
  • アプリが急に起動しなくなった…
  • やけにフリーズする…
  • 頻繁にエラーが起こる…

これらの症状が出ている場合、Windows の内部にある大切なシステムファイルが破損している可能性があります。

でも、安心してください!

Windows パソコンには、こうした不調の際に「システムの問題をチェック&修復してくれる便利な機能」が備わっています。

その便利な機能が、今回紹介する、

  • DISM(ディズム)
  • SFC(エスエフシー)

という 2 つのコマンドツールです。

今回は、DISM と SFC を使って、初心者でも簡単にパソコンの不調を直す方法を、わかりやすく丁寧に紹介します。

DISM(ディズム)って何? SFC(エスエフシー)って何?

DISM(ディズム)と SFC(エスエフシー)とは、Windows パソコンのシステム内にある問題箇所を検出し、修復してくれる、Windows に標準搭載されている機能です。

DISM(ディズム)って何? SFC(エスエフシー)って何?

簡単に言えば、「パソコンの健康診断と治療」をしてくれるツールのようなものです。

まず DISM で Windows のシステムイメージに破損や不整合がないかをチェックし(健康診断)、必要であれば修復を行います(治療)。

その後、SFC を実行することで、DISM では直せない部分の破損したシステムファイルを正常な状態へ修復します(治療)。

DISM と SFC は修復する専門分野が異なるため、このふたつのツールをセットで実行しなければならないのです。

DISM が総合医で SFC は専門医みないたイメージでしょうか。

DISM と SFC を実行することで、次のようなパソコンの不調を高い確率で改善・解消することが期待できます。

  • 最近パソコンの動作がやけに重い…
  • Windows アップデート以降、動作が不安定…
  • アプリが急に起動しなくなった…
  • やけにフリーズする…
  • 頻繁にエラーが起こる…

DISM と SFC を実行する前の事前準備

DISM と SFC を実行する前に、やっておくべき事前準備が “2点”あります。

サポートさん

どちらも Microsoft でも推奨しているので、必ず事前準備として行ってください。

事前準備①:復元ポイントの作成

DISM や SFC が予期せぬ影響を与えることはまれですが、万が一の場合に備えて “元の状態に戻せる保険” になります。必ず復元ポイントを作成しておきましょう。

以下、復元ポイントの作成手順です。

  1. 事前準備①:復元ポイントの作成01
    タスクバーにある ① 検索ボックスに「復元ポイント」と入力すると、検索結果に復元ポイントの作成が表示されます。②「開く」をクリックします。
  2. 事前準備①:復元ポイントの作成02
    システムのプロパティが開きます。
     
    保護設定の項目にある「ローカルディスク(C)」をクリックして選択したら「作成」ボタンをクリックします。
  3. 事前準備①:復元ポイントの作成03
    復元ポイントのタイトルを入力します。
  4. 事前準備①:復元ポイントの作成04
    ここでは「メンテナンス」と入力しました。タイトルが入力できたら「作成」ボタンをクリックします。
  5. 事前準備①:復元ポイントの作成05
    復元ポイントの作成が完了するまで待ちます(数秒~1分ほど)。
  6. 事前準備①:復元ポイントの作成06
    これで復元ポイントの作成は完了です。復元ポイントの作成関連のウィンドウはすべて閉じて問題ありません。
復元ポイントの作成ができない場合

事前準備①:復元ポイントの作成07

 

上記手順「2」の「作成」ボタンが押せない場合は、復元ポイントの作成機能が有効化されていない可能性があります。

以下の別記事を参考にして、復元ポイントの作成機能を有効化してください。

事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する

DISM と SFC を実行してファイルの修復中にセキュリティソフトが割り込むと、セキュリティソフトがその修復動作を妨げることがあります。

そして、セキュリティソフトが「怪しい動作」と誤認してしまい、DISM と SFC の動作をブロックしてしまう場合があるので、セキュリティソフトは必ず一時停止してください。

以下、Windows セキュリティ(Defender)を一時停止する手順です。

  1. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する01
    タスクバー右側にある ①「システムトレイ」アイコンをクリックして、②「Windows セキュリティ」アイコンをクリックします。
  2. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する02
    Windows セキュリティが起動します。
     
    左サイドメニューの「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
  3. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する03
    ウイルスと脅威の防止の設定 項目にある「設定の管理」をクリックします。
  4. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する04
    リアルタイム保護のスイッチが「オン」になっているので、クリックして「オフ」にします。スイッチをクリックしてください。
  5. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する05
    スイッチをクリックすると、ユーザーアカウント制御が表示されます。「はい」ボタンをクリックします。
  6. 事前準備②:セキュリティソフトを一時停止する06
    スイッチが「オフ」に切り替わって、Windows セキュリティが一時停止しました。
     
    ※ Windows セキュリティは、一時停止しても、時間の経過で自動的にスイッチがオンになります。
他のセキュリティソフトをお使いの場合

Windows セキュリティ(Defender)以外のセキュリティソフトを利用している場合は、そのセキュリティソフトごとの手順で一時停止してください。

また、Windows セキュリティは、一時停止しても時間の経過で自動的に再稼働しますが、他のセキュリティがそうとは限りません。

DISM と SFC の実行が完了したあとは、セキュリティソフトの一時停止を解除するのを忘れないようにしてください。

DISM と SFC を実行する手順

DISM と SFC を実行する手順には順番があって、まずは、DISM を実行したあとに、SFC を実行するという順番で行います。

サポートさん

DISM と SFC を実行すると、チェック&修復が完了するまで時間がかかります。時間のあるときに実行することをおすすめいたします。

DISM を実行する手順

  1. DISM を実行する手順01
    タスクバーにある ① 検索ボックスに「cmd」と入力します。検索結果にコマンドプロンプトが表示されます。②「管理者として実行」をクリックします。
  2. DISM を実行する手順02
    ユーザーアカウント制御が表示されるので「はい」ボタンをクリックします。
  3. DISM を実行する手順03
    コマンドプロンプトが表示されます。ラインを引いた部分に以下のコマンドをコピーして貼り付けます。コマンドの貼り付けは「Ctrl + V」キーで行えます。
     
    DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
  4. DISM を実行する手順04
    「3」のコマンドを貼り付けたらこんな感じです。
     
    画面のように貼り付けられたら「Enter キー」を押します。
  5. DISM を実行する手順05
    DISM が実行されます。メーターが「100%」になるまで待ちます。待ち時間は PC 環境によって異なります(今回は15分ぐらいかかりました)。
  6. DISM を実行する手順06
    100% になって「操作は正常に完了しました」と出たら DISM は完了です。
     
    ※ 今回は、特にシステムの破損もなく正常に終了していますが、破損やエラーが合った場合は、修復した旨などが表示されます。
     
    DISM は完了しましたが、このまま引き続き SFC を実行していきます。

SFC を実行する手順

  1. SFC を実行する手順01
    DISM からの引き続きで、ラインの箇所に以下のコマンドをコピーして貼り付けてください。コマンドの貼り付けは「Ctrl + V」キーです。
     
    sfc /scannow
  2. SFC を実行する手順02
    コマンドを貼り付けるとこんな感じです。
     
    画面の通りにコマンドを貼り付けたら「Enter キー」を押します。
  3. SFC を実行する手順03
    SFC が実行されます。検証が 100% になるまで待ちます。待ち時間は PC 環境によって異なります(今回は20分ほど待ちました)。
  4. SFC を実行する手順04
    今回は、システムファイルに破損が見つかましたが、きっちり修復してくれたようです。
     
    ※ システムに破損がない場合はこれで DISM と SFC 作業は完了です。コマンドプロンプトを閉じてください。
     
    今回のように、破損したシステムファイルがあり、修復を行った際は、必ずもう1回ずつ DISM と SFC を実行するようにしてください

サポートさん

DISM と SFC が完了して修復が行われた場合は、必ずもう一度 DISM と SFC を実行するようにしてください。修復があった場合、1 回の実行では破損を完全に取り切れないこともあるため、念のための「もう 1 回」です

注意点

DISM と SFC は、あくまでも「Windows システムの問題が原因で発生しているパソコンの不調を修復する」ための機能です。

そのため、以下のような Windows のシステムとは無関係な原因 による不調には対応できませんので、ご注意ください。

  • メモリ不足
  • 電源(供給電力)の不足
  • ハードウェアの故障 など

パソコンの不調にはさまざまな原因がありますが、DISM と SFC は ソフトウェア(システム)側のトラブル対策専用 と理解しておくとよいでしょう。

DISM と SFC は定期的に実行すると良いです

パソコンに不調があるときには、必ず DISM と SFC を実行することが基本です。

しかし、パソコンに特に問題が起きていない平常時でも、定期的に DISM と SFC を実行しておくメリットがあります。

というのも、長期間パソコンを使用していると、システム内にはエラー情報や更新データ、一時ファイルなどが少しずつ蓄積されていきます。

そういった「パソコン内部にこびりついた汚れを落とす」「将来的にシステムが破損しそうな部分を予防する」といった目的で、DISM と SFC を定期的に実行しておくことは、パソコンの健康維持に非常に役立ちます。

人間が定期的に健康診断を受けるのと同じようなもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。

最低でも年に1回は、DISM と SFC を実行することをおすすめします

サポートさん

定期的に DISM と SFC を実行しておくことで、パソコンの動作が安定して、ブルー画面が出にくくなったり、フリーズしにくくなる効果もあります!

あとがき

今回は、パソコンの動作に不調があるときに、実行するだけで高い確率で改善・解消が期待できる「DISM」と「SFC」の使い方を紹介しました。

想像以上に効果があるので、パソコンの動作に不調を感じたときは、ぜひ DISM と SFC を試してみてください。