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オートマ車のシフト「2(S)」と「L」はどんな時に使うの? わかるAT車のシフトレバー操作

オートマ車のシフト「2」と「L」はどんな時に使うの? 正しいAT車のシフト操作

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先日、日光へ旅行したときの出来事。いろは坂を運転中に妻が「なんでオートマ車なのにシフトをいちいち D から 2 に変えるの?」と問われました。

ぼくは「なんでと言われても、こういう場所で使うために 2 や L はあるんだから使うだろ?」と答えたら、妻に「わからない」と頭を振られてしまいました。

その後、妻と同じで AT 限定免許な妹に尋ねてみたところ「(2 や L は)使ったこと無いよ、どういう時に使うの?」と逆に質問が返ってきちゃいました。

ぼくは、今でこそオートマ車に乗っていますが、免許を取得してから 10年間、好きでマニュアル車を運転していたので、オートマ車シフトの 2(セカンド)や L(ロー)は使い所では当たり前のように使います。

「ああ、これ AT 限定の人にはよくわからないのかぁ」と今更ながらに感じたので記事を書いてみようかと思った次第。

今回の記事内容

今回は『オートマ車のギア「2(S)」と「L」はどんな時に使うの? 正しい AT 車のシフト操作』をお送りします。

マニュアル(MT)車では当たり前だったシフト操作

マニュアル車は、「マニュアル」と付く通り、走行する速度や路面の状況に応じて、常に自分で適切なシフト(ギア)に変更していかなければなりません。

例えば、坂を登っている時には、坂の傾斜によって「2」だったり「3」だったり、平地を走行中は「4」で、カーブで「3」へ変更したり結構忙しないのがマニュアル車。

峠道なんかだと、多い時には1分間で数十回もシフトチェンジします。まあ、マニュアル車ユーザーは、その忙しないシフト操作が好きで乗っているんですけど(笑)

逆にオートマ車は、「オートマチック」と付く通り、マニュアル車で忙しなかったシフト操作をオートで行ってくれます。

オートマ車シフトレバーの「2(S)」や「L」は「低速ギア」といって、マニュアル車におけるギア「1・2」と同じ効果があるものなのです。

シフトの読み方

  • 2(S)・・・セカンド と読みます
  • L・・・ロー と読みます。

低速ギアって何さ?

2(S)や L を「低速ギア」と言います。

低速ギアとは、「速度は出ない(出せない)がパワーがあるギア。また、エンジンブレーキがかかりやすい状態になるので、ブレーキを踏まなくても、アクセルを離すだけでかなりの減速効果を発揮します」そんな効果をもつギアです。

エンジンブレーキとは、「エンジンが回転するときには、ギアが低いほど回転抵抗が発生します。その回転抵抗を利用した減速方法を用いること」です。

オートマ車でも、低速ギアとエンジンブレーキをうまく使うことで、燃費の向上やブレーキパッドの消耗を抑えられて長持ちをしやすくなります(車検費用が安くなるかも?)

AT 車シフトの「2(S)」や「L」はどんなときに使う?

オートマ車での 2 や L の使い所は、ズバリ・・・

登り坂や下り坂です!!

下り坂の場合

低速ギアの特性は、先に記載したとおり「速度が出ない」と「エンジンブレーキがかかる」ことですから、下り坂ではその効力をいかんなく発揮してくれます。

基本の D(ドライブ)は、ほとんどエンジンブレーキがかからないので、坂を下ればブレーキを踏まない限りどんどん速度が出てしまいます。

そして、ブレーキを沢山踏むので、ブレーキが加熱して一時的に利きが悪くなる「フェード現象」や最悪の場合は、ブレーキがまったく効かなくなる「ベーパーロック現象」が起こります。

しかし、シフトを「2」にするだけで、速度が出にくい + エンジンに回転抵抗が発生して、エンジンブレーキがかかり、ブレーキの回数が減り、いろいろ安全というわけです。

登り坂の場合

登り坂の場合は、延々と続く急な登りを D(ドライブ)ギアで走行すると、キックダウンという現象が起こります。

キックダウンとは、登り坂などでパワーが足りなくて速度が急に減速してしまうような場合、スピードを出そうとアクセルを踏み込みます。その時に D ギアは低速ギアへ無理やりに切り替えを行い、ちょっと無茶をします。

キックダウンの際には車が揺れてエンジン音が大きくなるのでわかると思います。

しかし、はじめからパワーのある 2 ギアになっていれば、元から低速ギアなのでキックダウンを起こさずに済みます。無茶をしない分、スムーズな速度調整となって、燃費向上にも繋がり、エンジンのためにもなかなか良いのです。

基本的には「2(S)」を使うべし

例えば、峠道など長く続く下り坂では「2(S)」がおすすめです。

峠道の場合は、下っていたと思ったら、一瞬登りになってまた下る・・・というようなパターンもあります。

D(ドライブ)ほどではないが、多少速度が出せてパワーもある、それでいてエンジンブレーキがしっかりかかる。基本的に登りや下りでは「2(S)」がおすすめです。

「L」は超急勾配な坂や車の牽引するときくらいかな?

ぶっちゃけ「L」はあまり使うことはないです。ぼく自身、AT車で「L」を使ったことは数えるほどしかありません。

以前、関東には珍しい大雪が降った時に「L」で超低速で走りましたね。あとは、ぬかるみにハマっちゃった時に「L」で脱出できたことがあります。

タイヤがスタックしちゃって「D」だと空回りでぜんぜん車が進まない時には、JAF を呼ぶ前にとりあえず「L」でスタックから脱出できるかやってみると良いです。意外とうまくいくとも往々にしてあります。

とにかく「L」は速度がまったく出せませんが、パワーだけはあるので、そういう時に役に立ちます(速度は MAX で 30km くらいかな)。

シフトの戻し忘れにはご注意を

「2」や「L」は使うべきところでしっかり使って、使い終えたら「D」に戻し忘れないようにしましょう。

平地道路で低速ギアのまま高速走行してしまうのは、逆にエンジンに負担がかかってしまうのと、燃費が悪くなるのでご注意です。

なんでもかんでも「D」で走行するのはよろしくない

今回は『オートマ車のギア「2(S)」と「L」はどんな時に使うの? 正しい AT 車のシフト操作』をお送りしました。

オートマ車だからといって、なんでもかんでも「D(ドライブ)」だけで走行するのは、燃費や車の保ちに悪影響だと思います。

ぜひ D だけでなく、2 や L を状況に応じて使い分けて快適なカーライフを送ってくださいねっ!! と妻にも言い聞かせることにします(笑)