子どもの頃のモノを探し物していたら、高校時代の生徒手帳がでてきて、つい懐かしくて手に取ってみました。
ぼくの行っていた高校は、別に仏教系の学校でも無いのですが、とある事情で朝と帰りのホームルームで毎日「般若心経」を唱えるのが強制ルールでした。
そのため、生徒手帳にはフリガナ付きの般若心経が掲載されているという変わり種。上の画像が実際にその生徒手帳の心経ページですw
まあ、毎日唱えていると、さすがに1年生が終わるころには暗記してしまって、般若心経のエキスパートになっているんですよ(笑)
「ああ、そういや般若心経といえばあの時のスノボ旅行って今ぐらいの時期だったねぇ」
生徒手帳を見ていたら、十数年前に友人たちといったスノボ旅行を思い出しました。
今回は、般若心経にまつわるちょっとした小話を紹介します。
仲間とスノボ旅行へいった時の話
当時のバイト仲間4人と、(多分)蔵王へ2泊3日のスノボ旅行へいったんです。
夜行バスを利用してゲレンデまで行きました。朝ついて1日滑って、最終日も夜行バスなのでほぼ3日間まるまるスキー&スノボがっつりコースです。
メンバーはみんな学生。当然お金もあまりもっていいないので、宿代を極力安くすませようと1泊3,500円(朝・夕食付き)という破格の民宿をチョイスしました。
初日、朝の5時半に民宿に到着して、まだ部屋には入れないので、ロビーに荷物を置かせてもらい、リフトが動き出すのをまっていると、仲間のひとりが・・・
「ここなんか、空気が重い感じしない? ちょっと気持ち悪くなってきた」
と言い出しました。
彼は自称「霊感がある」ということで、いわゆるそういう人らしいんです。
因みに、ぼくは霊感なんかまったくなく、むしろ、心霊、幽霊、超常現象などなど、目に見えないものはまったく信じていいませんし、今ままでそういう経験も皆無です。
他の二人もぼくは似たようなもんでした。
したがってぼくは、空気が重いなんかこれっぽちも感じませんし、自分で見たものしか信じませんので、「ふ~ん、大丈夫?」くらいの言葉しかかけれません。
・・・・
リフトが動き出して、ぼくはスキー、他はスノボでゲレンデにでて、しばらくすると、霊感の彼もすっかり元気になり、1日がっつりウィンタースポーツを堪能して、民宿へと帰りました。
部屋に案内され、荷物の整理をしたり着替えたりしていると、例の彼がやけに無口になって頭を抑えていました。
「どうしたん?」と尋ねると、「頭が痛い」と言う。
バファリンあるけど飲むか? と聞くと、「そういうんじゃないんだ」と辛そうに笑う。
もうひとりが、「じゃあどうしたんだよ? 大丈夫なのか?」と尋ねると、その彼は・・・
「この部屋に入ったら急に頭痛がして、どんどん酷くなるんだよ。絶対ここなんかいるって!!」
と言うんです。
ぼくは、上述した通り、そういう心霊現象の類いは一切信じていないのですが、あと2泊もここに泊まるわけで、彼がこの状態だとせっかくのスキーや酒盛りが楽しめないなぁ・・・と、しばし思案して・・・
「わかった、般若心経唱えてやるよっ!! 」
みんなは「え?」となり、「オマエそんな特技あるの?」と聞くので、ぼくは高校3年間毎日 般若心経を唱えさせられてて、今も暗記して最後まで言えるよ~と伝えた。
・・・
それから、彼の様子を診ながら、超真顔で般若心経を3クールほど唱え続けると・・・
「頭痛くなくなった! 気分良くなった!!」
と、すっかり彼の顔色も戻っていつもの元気な笑顔です。
3人は「般若心経やべぇ!やべぇなっ!!」と意外なことで褒められました。ぼくは、「また気分悪くなったら唱えてあげるから言ってな」とドヤ顔です(笑)
・・・
その後、民宿を出るまでに3回ほど般若心経を求められるまま、その都度唱えてあげました。帰りのバスで、彼は「俺も般若心経覚えようかなぁ」と言っていましたが、覚えたのかな?
という出来事を、探しモノ中に発見した生徒手帳から思い出しましたとさ。
あとがき
以下は、あくまでもぼくの考えなのであしからずです。
ぼくは、心霊現象って「病は気から」と同じレベルだと考えていて、その人の思い込みで気分が悪くなったり、変なものを見たといったりするもんだと思っています。
だから、霊感があるという人が「心霊現象だ!」と言えば、そういう現象には「除霊だ、お札だ、お経だ」っていう世間一般の解決方法の概念があるため、それっぽく般若心経を唱えてあげると精神が安定するんじゃなかろうか・・・そんな風に考えます。
ぼくは、まったくその手のことは信じていないのでこういう考え方しかできませんが・・・まあ、突発的な心霊現象には般若心経が結構効くようですよ。
チャンチャン♪