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デジカメで撮影したら必ず写真編集(レタッチ)をしたほうが良い理由

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デジタルカメラで写真を撮ったら皆さんは、撮ったそのままSNSに投稿したり、HDDへ保存したり・・・とにかく撮影後はそのままにしていませんか?

特にデジタル一眼レフやハイエンドコンデジなどはレンズやセンサーが高性能で、安コンデジやスマートフォンに比べると非常に高精細で美しい写真が撮影できます。

しかし、撮影したそのままだと、どんなに良い構図の写真でも美しさは半減してしまします。

デジカメで撮影した写真は、写真編集(レタッチ)&現像作業をしてはじめて1枚の写真として完成形になるのです。

今回は「デジカメ(特に一眼レフやハイエンドコンデジ)で撮影した写真は、なぜ写真編集をしたほうが良いのか?」をブログしてみたいと思います。

本記事はデジカメ・・・デジタル一眼レフ、ミラーレス一眼、ハイエンドコンデジなどの上位機種を使っている、ぼくと同じようなライトユーザーさんを対象にした記事です。

写真編集をやったほうが良い理由

ぼくは以前、2年程ですが写真現像の仕事をやっていました。当時はフィルム現像が7割、デジカメプリントが3割と、まだまだフィルム写真が多かったそんな時期でした。

皆さんも写真屋へ撮った写真をプリントしてもらいにいったことはあると思います。実は、写真屋で現像する写真は「簡単に写真編集」をかけたうえでプリントして渡しています

ぼくが働いていた時には、「明暗・濃淡」と「R・G・B(レッド・グリーン・ブルー)」を簡単に調整してからプリントしていました。これは商品として渡す際に必ず行わなければならない工程で、その為の研修も受けました。

なぜそのような作業をしなければいけないのかというと、現像したネガ(またはデータ)をそのままプリントすると、暗すぎたり、または明るすぎたり、表情がうまく写っていなかったり、色がおかしかったりと・・・

まあとにかく、撮影したものをそのままプリントして渡すとほとんどの写真は散々なことになります。

時代は変わって、デジカメ中心の時代がやってきました。多くのデジカメユーザーは必要な写真だけをプリントして、あとはSNSへ投稿したり、HDDへ保存したりと写真屋を介さなくなりました。

写真屋を介さなくなったということは、「写真の編集(レタッチ)」は誰がやってくれるのでしょうか?・・・そう、自分で写真編集をしなければいけなくなったんですね。

いくら高価なレンズを使っても、いくら高額なカメラで撮影しても、今まで写真屋さんがやってくれていた写真編集作業・・・

最低でも「濃淡や色味」くらいは編集しなければ、いまひとつ足りない写真になってしまうのです。

写真編集をやらない=今までやっていた作業を割愛してしまうわけですから、イマイチな写真になってしまうのはあたり前のことなのです。これが「写真編集は絶対にやったほうが良い理由」です。

折角ですから「RAW(ロー)」形式で撮影しましょう

カメラで撮影した写真データは一般的に「JPEG(ジェイペグ)」という形式で保存されています。しかし、一眼レフやハイエンドコンデジなどでは、写真編集をすることを前提とした「RAW(ロー)」という形式で保存することができます。

JPEG とは?

JPEGは、撮影後にデータ圧縮してSDカードへ保存します。圧縮するということはカメラに保存した瞬間にすでに画質は多少劣化している状態です。

まあ、その劣化は目視でも、少々拡大したくらいでもわからないくらいですが。

しかし、そのJPEG画像を編集ソフトでレタッチして、再度JPEG保存をすると、一度圧縮した画像を更に圧縮する…2段階圧縮になってしまします。

その結果、目で確認できるくらいの劣化が現れます。特に暗部や色が濃い部分は劣化しているのがよくわかります。

まあ、簡単な編集程度ならそこまでの目立つ劣化にはならないとは思いますが、編集度合いが大きければ大きいほど劣化は目立つようになります。

RAW(ロー)とは?

次に RAWで撮影した写真は、撮ったままの無圧縮でSDカードへ保存します。

RAWは写真編集ソフトでフォトレタッチをしてJPEGへ変換保存したとしても、1段階圧縮だけなので、目視の劣化はほぼありません。

編集スタート時が非圧縮のRAWなので、編集度合いがどんなに大きくても劣化することがないのです。

RAWを編集(レタッチ)して、JPEGに変換することを「RAW現像」と言います。フィルム写真でいうところの、ネガを作ってレタッチする現像作業の部分です。

RAW形式の画像は、RAWを編集することができる特別な写真編集ソフトが必要になりますが、RAW撮影ができるカメラには編集ソフトが付属しています。

因みに、ぼくは Adobe Lightroom を使ってRAW現像をしています。

これが「RAW」で撮影することのメリットです。スマートフォンやコンデジと一線を画する写真が撮りたいと一眼レフを購入したならば尚更RAWで撮影すべきです。

一応デメリットとして、RAWで撮影した写真は1枚1枚が非常に大きいサイズになります。

1枚のサイズをJPEG写真と比べると3~4倍大きいサイズになり、大容量のSDカードが必要になります。また、RAWを編集するにはある程度のPCスペックが必要になります。

何枚かサンプル写真で before / after

実際にぼくがRAW形式で撮影した写真、編集前と編集後の before / after をサンプルとして何枚か掲載します。掲載画像はクリックすると大きくなります。

Before

After

ハイエンドコンデジのMモードで撮影しましたが、やはりカメラで撮影しただけでは曇りの暗さには勝てず、Beforeはパッとしない暗い写真です。Afterでは明暗濃淡と若干の色味を調整しました。

Before

After

Beforeは上から明るい光が挿し込みすぎて、逆光になって暗い残念な写真になっています。Afterでは実際の目で見た明るさと鮮やかさになるように明暗濃淡を調整しました。

Before

After

素敵なシチュエーションで羨ましくなる写真ですが、Beforeは引きすぎ&いらない情報が多くやはりパッとしない感じ。Afterでトリミング(切り取り)をして要らない情報を削ぎ落とし、主役に寄ります。お洒落な印象にするために敢えて彩度を落としました。

Before

After

撮影時、明るい後方の建物にフォーカスした関係上、手前は影なので暗くなりました。これはカメラの仕様上しようがないこと。

Afterでは濃淡を調整して手前も明るく調整しました。実際の目視では夕方ということもあり、建物はオレンジがかっていたので彩度も調整。撮影時はレンズをF11とかなり絞っているので、後方にフォーカスしても手前はボケずに鮮明に写ります。

Before

After

世界が明るすぎて、上下の明暗差が強くなりすぎ、暗くくすんでしまいました。折角の広角レンズなのに広い場所だということを表現できていません。Afterでは濃淡と色味を調整して全体的に明るく鮮やかに調整し広い場所を表現。

Before

After

明暗差がありすぎ&逆光で、空の色は白飛びして外界は真っ黒です。折角の美しい世界遺産の夕焼けがこれでは台無しです。

Afterでは濃淡と色味を調整し、少し傾いた地平線を水平に、太陽をセンターにもってくるようにトリミング調整しました。だいぶ実際に見た夕焼けに近い感じになったとおもいます。

Before

After

とても雰囲気のある燭台なのですが、窓から差し込む光が明るすぎてパッとしません。Afterでは、全体を「あえて暗く」することで燭台を際立たせました。やっぱり燭台は暗くないと目立ちません。

Before

After

凍った河を撮影したのですが、Beforeではのっぺり気味で、晴れていたせいか色合いが柔らかすぎて今いちマイナス気温なんだということが伝わりにくい感じです。

Afterでは全体的な彩度を落としたあとに青だけ強めに入れて、シャープを多めで調整。より寒々しくなったと思います。

サンプル写真について

掲載したサンプル写真は、ブログ上ではRAWは添付出来ないため、すべてJPEG形式での添付となります。Beforeの方はRAWをまったく写真編集せずにプレーンな状態のまま、ただJPEGへ変換しただけなので「撮って出し」そのままです。

また、サンプルを撮影するのに使用したカメラは以下です。

写真の編集(レタッチ)はズルくない!

写真展、雑誌、ポスターなどなど、この世界に発表されている写真のどこに、カメラで撮って無編集でそのまま出しているものがあるのか? ないですよねっ!!

撮った写真を見せたいからネットでアップするんですよね? そしたら少しでも美しくしてあげたほうが絶対にいいねがつきますよ!!

何よりも、以前は写真やさんがプリント前にやってくれていた最低限のレタッチ作業なのですから、むしろレタッチを行わないほうが不自然なのかもしれません。

写真を編集するのがズルいなんて言う人の多くは、おそらくレタッチをやっていない(やったことがない)人間がいうんじゃないかな?

ある程度の写真編集をすることはズルいことでもなんでもないんです。

あとがき

撮影後の写真編集は、写真を完成させるうえでとても大切な作業なのです。

本来この作業は写真屋さんがプリント時に行なってくれていた作業なのですが、デジカメが中心になり、写真屋でプリントすることも少なくなった昨今ではセルフで行わなければならないのです。

ここがポイント!

写真はカメラで撮影しただけの「撮って出し状態」では不完全なのです。よりカメラを楽しむためにも、写真編集は必ず行なったほうが良い、写真の最終仕上げなのです!!

これを読んだカメラライトユーザーのみなさん!撮った後の写真はぜひ写真編集をして完成させてあげてくださいね。

「ねぇ、カメラしませんか?」

おすすめの写真編集ソフトを紹介

写真編集をするうえで、やはり一番使いやすく高機能でおすすめできるのは、Adobeの「Photoshop」 と「Lightroom」です。

ぼくの場合、写真の枚数が多い時はLightroomを利用して、写真の枚数が少ないときにはPhotoshopを利用しています。

キヤノンカメラでRAW現像をするなら、キヤノン機専用の無料編集ソフト「Digital Photo Professional 4」も結構おすすめです。ぼくはキヤノン一眼レフユーザーなので、Lightroomに乗り換える前はこちらを使っていました。