▶【注目記事】Windows 11 を導入したら最初にやっておくべき初期設定

Windows 10 と 11 で OS をまるごとバックアップする方法

Windows 共通の記事

※ 本記事にはプロモーションが含まれます

今回は「Windows 10 / 11 で OS をまるごとバックアップする方法」を紹介します。

すべての初期設定が完了し、一番良い状態になっている時にバックアップをとっておけば、何か OS に不具合が生じたときにすぐその状態に戻すことができます。

バックアップという名のタイムマシンで PC の状態を過去に戻すと認識してもらうとわかりやすいでしょうか。

初期化ではなく、調子の良い時の状態に戻すことができるので、アプリをインストールし直したりという手間も省け、戻したらすぐに PC が使えるところが魅力のバックアップ方法です。

このバックアップ方法はWindows 7 から同じやり方なのでわかりやすいです。

何よりもOS に付随している「Windows の標準機能」なので特にバックアップアプリを購入しなくても良いところが最大の利点です。

今回の記事内容

今回は「Windows 10 / 11 標準機能でパソコンの現在の状態をまるごと完全にバックアップする方法」を紹介します。

手順の説明

長めのノウハウ記事になりますので、まず手順をざっくり紹介しておきます。

  1. 回復ドライブ(またはシステム修復ディスク)を作成します。
  2. システムイメージ(現在の環境の完全バックアップ)を作成します。
  3. バックアップしたものを復元。

用意するもの

OS が入っているドライブよりも最大容量が大きい外付け HDD

外付け HDD はシステムイメージ(現在の設定のままの OS のバックアップ)を作るのに使用します。OS をまるごとバックアップするのですから、それよりも最大容量の大きい、または同等の外付けハードディスクを用意しなければなりません。

外付け HDD 商品例

回復ドライブを作成する為のツール

システムイメージは現在の環境をまるまる保管するためのバックアップですが、そのバックアップを起動させる為に必須になる「鍵(キー)」が「回復ドライブ」になります。これは必ず作成しなければなりません。

回復ドライブの作成は、CD-R や DVD-R などの「光学ディスク」で作成する方法か「USB フラッシュメモリ」で作成する方法の2パターンから選択することができます。

光学ディスクメディアで作成するパターン

光学ディスクメディアで回復ドライブを作成する場合は、空の CD-R または DVD-R が必要になります。このパターンでつくる回復ドライブは「システム修復ディスク」という名称でです。

光学ディスクメディアで作成するメリットは、USB フラッシュメモリよりも回復ドライブ作成待ち時間が短いことです(数分で作成完了します)。

デメリットはたまに作成に失敗することがあり、失敗するとディスクが無駄になること。

また、光学ディスクで作成した「システム修復ディスク」は、USB メモリで作成した回復ドライブと違い、それだけでパソコンを初期化することはできません。

ディスクメディア 商品例

ここがポイント!

ディスクは保管することを考えてケース付きのものを選択するとよいでしょう。

USB フラッシュメモリで作成するパターン

ノート PC などでは光学ディスクドライブがないものも多くあります。その場合に、回復ドライブは USB メモリで作成することになります。

USB フラッシュメモリは 32GB くらい容量があると安心です(個体によっては 16GB で足りない場合があるので)。

USB フラッシュメモリで回復ドライブをつくるメリットは、光学ディスクドライブが無い、もしくは光学ディスクドライブが壊れた環境でも回復ドライブがつくれること。

そして、USB フラッシュメモリで作成した回復ドライブは、それ単体でパソコンの初期化を行うことができることが最大のメリットです。

デメリットは、回復ドライブ作成の待ち時間が長いこと。30分~60分くらい待つかな。

USB フラッシュメモリ 商品例

※ぼくの場合なぜかバックアップものに利用する USB メモリはいつもシリコンパワーです(笑)安定感ありますよ!

ここがポイント!

USB メモリは回復ドライブを作成する時には、中に入っている全データを削除します。また、回復ドライブを作成した USB メモリはその後何も保存することはできません。完全に回復ドライブ用になります。合わせて注意してください。

まずは回復ドライブ(システム修復ディスク)を作成

まずは回復ドライブ作っておきます。後でも作成できるのですが、先に作っておいたほうが忘れるという失敗がないです。

回復ドライブとシステム修復ディスクの違い

回復ドライブやシステム修復ディスクは、HDD にバックアップしたシステムイメージ(PC のまるごとバックアップデータ)を呼び出すための「鍵」または「トリガー」になるもので、バックアップを復元する時には必ず必要になります。

システムイメージと回復ドライブ(またはディスク)はふたつでワンセットなのです。

USB メモリで作ったものを「回復ドライブ」と言い、DVD-R などの光学メディアで作ったものを「システム修復ディスク」と表現します。

システムイメージを呼び出すトリガーとういう点では、どちらも機能は同じですが、回復ドライブの方は、Windows 10 / 11 初期化用のデータを含んでいます。逆にシステム修復ディスクには初期化用のデータが含まれていません

光学ディスクでシステム修復ディスクを作成する場合

システム修復ディスクの作成手順は Windows 10 / 11 共通です。

  1. まずは「コントロールパネル」を起動します。
    >Windows 10 コントロールパネル場所
    >Windows 11 コントロールパネル場所
  2. win10bp07コントロールパネルを開いたら「バックアップと復元(Windows 7)」を選択します。
  3. win10bp08次に、左側にある「システム修復ディスクの作成」を選択します。
  4. win10bp09
    空のCD-Rをディスクドライブに挿れたら「ディスクの作成」を選択。
  5. win10bp10
    成功すると、画像と同じウィンドウがでてくるので「閉じる」で、ドライブからディスクを取り出して大事にしまっておきましょう。しまう際には、「Windows のシステム修復ディスク」と油性マジックなどでわかりやすく記載しておきましょうね。

ぼくは光学ディスクドライブがあるPCは保険でディスクメディアも作成をしています。

USB メモリで回復ドライブを作成したい場合のやり方

回復ドライブの作成手順は Windows 10 / 11 共通です。

  1. まずは USB メモリを PC に挿します。
  2. 回復ドライブの検索タスクバーの「検索バー」に「回復ドライブ」と入力して検索します。「回復ドライブ(アプリ)」と表示されるので、それをクリックします。

  3. 「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックが入っていることを確認して「次へ」を選択します。

  4. 回復ドライブにできそうなドライブがあるかを検索します。検索が終わると自動的に画面が切り替わります。

  5. 使用可能なドライブが用意した USB メモリであることを確認して「次へ」を選択してください。

  6. 回復ドライブ作成の注意点です。よく読んで理解したら「作成」を選択。
  7. 回復ドライブの作成が始まります。思いのほか長いので、待ちきれずにキャンセルしないように注意してください。作成が終わると画面は自動で切り替わります。

  8. 無事に回復ドライブの作成が完了しました。「完了」をおして終了です。以後 USB メモリは取り外してかまいません。しっかり保管しておきましょう。
回復ドライブの注意点

回復ドライブやシステム修復ディスクは一度作成すれば、その PC(OS)であれば以後ずっと使うことができます。

システムイメージとは「PC の時を戻すもの」

システムイメージは、現在のパソコンの環境をまるまるバックアップすることができます。ドライブC にあるインストールしているアプリから、アイコンの配置までそっくりそのままクローンを作成するといってもよいでしょう。

しかし、別のPCで使うことはできません。その PC でのみ復元することができます。また、HDD から SSD に変更するときなどには利用できます。

ここがポイント!

システムイメージは、イメージを作成した時点で作成した “ドライブ” の中にあるファイルやインストールしてあるアプリ・ソフトなどデータの一切合切をバックアップしたものです。「パソコンの時を戻す」という認識で良いと思います。

当然イメージ作成後に保存したファイルやインストールしたソフトは戻りません。

OS バックアップの手順(システムイメージを作成)

システムイメージの作成手順は Windows 10 / 11 共通です。

  1. まずは、PC の USB ポートに外付け HDD を挿しておきましょう。(中の他のデータは消えることはありませんが、できるだけバックアップ専用 HDD を用意したほうが良いです)
  2. 「コントロールパネル」を起動します。
    >Windows 10 コントロールパネル場所
    >Windows 11 コントロールパネル場所
  3. win10bp02
    コントロールパネルから「バックアップと復元(Windows 7)」を選択します。
  4. win10bp03
    左メニューの「システムイメージの作成」を選択します。
  5. win10bp04
    バックアップ先を設定します。USB ポートに挿さっているバックアップ用の外付け HDD が選択されていることを確認して「次へ」。
  6. win10bp05
    どのドライブをバックアップするかを聞いてくるので、OS の入っているドライブを選択します。ほとんどの場合は ボリューム C のはずです。「次へ」。
  7. win10bp06
    間違えがなければ「バックアップの開始」を選択します。これで数十分~2時間くらいでしょうか待ちます。バックアップするデータの大きさによって待ち時間は変わります。
  8. 無事にバックアップが終えた表示がでれば完了です。閉じる前に「システム修復ディスクを作成しますか?」と聞いてくるのですが、先に作っていますから「いいえ」で OK です。お疲れ様でした。

バックアップしたものを復元しよう

以下の本ブログ別記事にて復元方法を詳しく解説しています。戻す際にの参考にどうぞ。

あとがき

今回の方法は、例えばウィルスに PC が侵されてどうしようもなくなった時や、OS に不具合がでてしまったとき、または、新しい HDD に換えた場合や HDD から SSD に移行するケースなどにも利用できます。

OS まるごとバックアップですから、すぐに正常だった状態に復元することができます。

あ、システム修復ディスクやUSBメモリは大切に保管してくださいね。無くすと復元できなくなりますからあしからずです。